2013年10月17日

百田直樹「モンスター」

人間の本性を暴きだす作品。

スリリングで不気味で悲しい。

人間の根っこを露に描きだすある種の興奮に

次々とページをめくってしまうけど

「お前も同じだろ」と言われている感覚が始終つきまとう。


<ストーリー>

主人公は見た目がブルドッグのようだと揶揄される女性。

小学生の頃からその容姿が原因で孤立する存在に。

周囲からの心を八つ裂きにされるような言葉。

想いを馳せる気持ちから高校生の時に引き起こす事件。

生きていても辛いことばかり。

彼女は美容整形に踏み切り人生を変える決断をする、、、


人は見た目に踊らされるばかりなのか。

人を見た目で区別をするのか。

人を見た目で差別をするのか。

そんな問いを突きつけられる。


美しい女は得をする。

男は美貌に惹かれる生き物で結局はセックスをしたいだけ。

主人公と、その周辺と、美容整形の3本柱で徹底的にそれを描く。


著者がなぜ美容整形をテーマに、

このようなストーリーを書き上げたのかが非常に気になる。


世の中は公平なことばかりではない。

でもそれを分かりつつ生きるしかない。

それを訴えたかったのか。


もしくは、

人間なんて所詮は短絡的で稚拙な生き物で、

それに振り回される生き方などバカらしいと、

シニカルに訴えたかったのか。


映画化もされた今作。

壮絶なラブストーリーなのだけど、

読了後の物悲しい感覚が今でもまざまざと残ります。




百田尚樹「モンスター」

幻冬舎文庫

単行本 2010年3月 発行

文庫本 2012年4月 発行





monster.JPG





posted by tetsu at 23:00| Comment(0) |
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