2000年に関西学院大学在学中に菜月チョビとその先輩の丸尾丸一郎が旗揚げ。
2004年まで関西で音楽劇的パフォーマンス。話題を呼ぶ。
2005年に劇団員7人で一斉に上京し今では知られる存在。
激しいが叙情的な作品は見応えがありました。
舞台「無休電車」は青山円形劇場で上演。
演出・出演をされる菜月チョビさんは、
文化庁新進芸術家海外研修制度で一年間カナダへ。
よってその間は充電期間に入ることとなりそれを前にした最後の公演。
内容は少し遅れてやってきたぶっ飛び青春ストーリー。
<ストーリー>
工務店勤めの三十代中盤の男達は、
役者という顔も持つ。
男達は高校の同級生で、
二人を中心に劇団を立ちあげ活動。
いつか大物になるのを夢見ながら。
しかしある日、、、
工務店の社長であり劇団の座長である男が電車にはねられ逝ってしまう。
最大級の弔いをと、
通夜の日に劇団員達は派手な格好でロック劇を弔問客を前に繰り広げる。
が・・・
その後にやってきたのは、
船頭を失いどうして良いやら分からない大きな不安。
途方に暮れつつ懐古に浸り、
様々あって出した結論は、
劇団員皆して東京へ勝負に打って出るというもの、、、
このストーリーは、
劇団鹿殺しを結成し関西での活動の後に上京し、
東京の隅に位置する東久留米市に一軒家を借り団員7人での共同生活。
週6日の路上パフォーマンスを敢行し一歩一歩夢へ向かって走ってきた、
いわゆる劇団のドキュメントストーリーをベースに作られているのだそう。
正直言うと、
舞台の序盤はその超独特な世界観に、
「ちとしんどいか?」
なんて思ったところもありましたが、
後から後から入ってくること。
ダンスも歌も激しくありつつ、
さらには叙情的な世界も広がる。
チンドン屋みたいにラッパや太鼓を演奏する一団を、
作品のキーになる電車に見立てる面白い演出もあり、
舞台はより立体的に。
それら手法で作られた作品は、
これまで観たどれとも違うアプローチで斬新でした。
劇団鹿殺しの舞台は、
癖になるのか二度目はないのか、
独創性ゆえに評価が分かれるところもあると思いますが、
わたしはいつかまた観たいと感じつつ会場を後にした作品でした。
<劇団鹿殺し舞台「無休電車」>
東京公演
青山円形劇場 2013年9月27(金)〜10月14(月/祝)
関西公演
AI・HALL 2013年10月18日(金)〜21日(月)